中峯浩/創造技術実習/テキスト

1.回路図の見方

  • 皆さんが学校で、または本を広げて、電子回路の勉強を始めようとするとき、まず目にするのは回路図でしょう。最初から実物の回路を目の前に置いて学ぶことができれば最高なのですが、実際は、回路図という抽象的な図を眺めながら、頭の中でその動作を想像するほかありません。
  • この章では、回路図と実際の回路の関係についてお話ししましょう。

1.1 回路部品の図記号

  • 電子回路は、IC・トランジスタなどの能動素子、抵抗・コンデンサなどの受動素子、そしてプリント基板・スイッチ・リレーなどの補助部品から成り立っています。このほかに電源も必要です。電子回路としての機能は、能動素子と受動素子の組み合わせにより決定されます。

1.1.1 能動素子

  • 図1.1が、主要な能動素子の図記号(シンボル)です。これらの素子の働きは、あとの章でお話ししますが、ここでは図記号や文字記号の種類、および各端子(ピン)の呼び名などについて覚えてください。写真1.1は、これらの図記号の例に挙げた能動素子の外観です。
図1.1 主要な能動素子の図記号(例)
写真1.1 能動素子の例

  • 能動素子には極性(電流の流れる向きの正方向、負方向の別)があり、これによって、同じ名称の素子でも図記号が少し違ってきます。また、違う書き方の図記号がつかわれることもありますが、ここでは代表的な書き方のみを紹介しておきます。
    • トランジスタ:エミッタ(E)、コレクタ(C)、ベース(B)と名付けられた3本のピン(電極)をもち、極性によって、npn型およびpnp型の2種類があります。基本的には、電流入力、電流出力型の増幅素子です。
    • FET(電界効果トランジスタ):極性により、nチャネル型とpチャネル型に2大別されます。さらにこの両タイプは、その内部の電極構造によって、接合型とMOS(モス)型に分けられます。ピンはソース(S)、ドレイン(D)、ゲート(G)の3本ですが、場合によってはサブストレート(基板電極)ピンが引き出されているものもあります。電圧入力、電流出力型の増幅素子です。
    • オペアンプ:オペレーショナルアンプリファイアの略で、OPアンプとも略記されます。基本的には、+・-の2本の差動入力ピン、1本の出力ピン、および2本の電源ピン(図の図記号では省略)をもつIC増幅器ですが、それ以外のピンが追加されているものもあります。

2.部品についての知識

  • 電子回路は基本的に、1章でお話した能動素子と受動素子によって構成されます。しかし実際に回路を組み立てるには、これらの素子のほか、表2.1に示すような、多くの補助的部品・材料が必要となります。ここでは表の中の主要な部品について、その種類、特性、使い方などをお話ししましょう。

  • 最終更新:2008-10-20 05:49:55

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